こんにちは、こどもクリニックきじま 管理栄養士の橋本と申します。
暑い日が続くようになってきましたが、季節の変わり目は大人も子供も体調を崩しやすいものです。
お子様の体調が優れない時、「いつもと同じ食事でいいのか」「何を食べさせたらいいのか」と悩むお母様お父様も多いのではないでしょうか。
今回は体調不良の際のお子様の食事について症状別にお話していきたいと思います。
▼ 鼻水・鼻詰まりのとき = ビタミンAとビタミンC
鼻水が出ているときは粘膜が弱っている状態です。ビタミンA(β-カロテン)やビタミンCの摂取がオススメです。にんじんやかぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜やイチゴやみかんなどがこれらに該当しますので抵抗力がつきやすくなります。。
食欲がなければ無理に与える必要はありませんが、柔らかく煮込んだりとろみをつけてトロトロの状態にしてあげると赤ちゃんも食べやすいので、ひと工夫する事で食欲が出てくることもあります。
▼ のどの痛み・咳のとき = 温かいのどごしのいい食べ物
のどを痛がったり咳が出ているときは温かく、のどごしのいいものがオススメです。うどんやおかゆ、おじやなどをいつもより柔らかく煮込み、食欲に応じて少しずつ食べさせてあげてはいかがでしょうか。柑橘類や酸っぱいものはのどを刺激するため、避けてあげることを推奨します。
咳がひどいときは、咳が落ち着いた時を見計らって食べさせてあげるのがオススメです。食欲がない場合は無理に食べさせる必要はありません。
また、咳が出るのは風邪の症状だけとは限りません!何かを誤飲してしまったり、肺炎を起こしている場合にもみられます。急に咳き込み出したり咳が長期間長引くなど、異変を感じたら医療機関を受診しましょう。
▼ 発熱のとき = 水分補給 & 消化に良い糖質(炭水化物)
熱が上がっていて食欲がない場合は無理に食べさせなくても大丈夫です。食欲があれば糖質を中心としたおかゆやうどん、そうめんなどのどの通りが良く消化に良いものを食べさせてあげるのも良いと思います。また、汗をかいてたくさんの水分が失われるため、経口補水液やスポーツドリンクなどで水分補給をし、脱水症状を防止しましょう。経口補水液は果汁などで少し味付けをしてあげるとお子様も飲みやすくなりオススメです。
▼ 下痢のとき = 常温のもので水分補給
下痢症状で一番心配なのは脱水症状です。こまめに水分を補給しながら様子をみましょう。胃や腸を刺激しないように冷たいものより常温のものが好ましいです。胃腸が弱っているため、やわらかくて消化に良いものをオススメします。
さつまいもやキャベツ、にらやねぎ、もやしなど繊維の多い食材や油脂類など胃腸を刺激する食材は避けてあげることが好ましいです。
▼ 嘔吐があるとき = 整腸作用があるにんじんやりんご
吐き気が続いている時は食事を与えないで様子をみましょう。胃の中に固形物が入るとそれが刺激となり、また吐きたくなることがあるのでまずは胃を休ませてあげます。
吐き気がおさまったら、水分を少量ずつ飲ませてあげましょう。飲み物によって吐き気がぶり返すようなこともなく落ち着いてきたら消化に良いものを少しずつ食べさせてあげるのが良いと思います。
食材は整腸作用のあるにんじんやりんごがオススメです。いつもより柔らかめに調理してあげると食べやすいです。
卵や牛乳、お肉などの動物性タンパク質や柑橘類は体調が戻るまで控えてあげることをオススメします。
体調不良によって離乳食を一旦中断した場合は、食べ物の大きさや形態をひとつ前の段階に戻してやわらかいものを与えましょう。おかゆやうどんなどの消化に良いものから与え、問題なく食べられるようであれば少しずつ豆腐や白身魚、鶏ささみなど、体力回復につながるたんぱく質源を徐々に増やしていくと良いです◎
ここまで色々と述べてきましたが、お子様の体調不良や異変を感じた際、まずは医療機関へかかられることをオススメします。根本的な体調不良の原因に対しての治療+食事で免疫力を上げ、元気な体づくりを食事でサポートしてあげましょう!
また、毎週月曜日の午前中に離乳食相談のご予約も受け付けております。管理栄養士や子育て経験豊富な看護師がご相談をお受けいたします。ご気軽にご相談ください!