こんにちは、こどもクリニックきじま 看護師の播磨です。
今回はたくさんの親御様が悩まれているであろう、赤ちゃんの便秘についてお話させていただきます。
一般的に母乳栄養の赤ちゃんは便秘になりやすいと言われています。理由としてはミルクなら赤ちゃんがどれだけの量を摂取できたかわかりやすいのですが、母乳だとどれぐらい飲めたかわかりにくいことがあります。もし母乳の分泌量が不十分だった場合、赤ちゃんの水分不足となり便秘になることが多々あります。また離乳食が始まったタイミングで便秘になる赤ちゃんもいます。離乳食が始まる6ヶ月前後ではまだ腸の発達が不十分で食物をうまく消化できず便秘になってしまいます。
便秘の時に現れやすい症状
・機嫌が悪い
→便がお腹にたまって不快
・母乳やミルクを飲む量が減っている
→お腹にたまった便が苦しくて食欲がなくなっている
・便を出す時に苦しそう、痛そう
→便が硬くなって出しにくい場合は肛門が切れてしまい、便に血が混ざる場合もあります。
・下腹部が張っている
→授乳後は赤ちゃんのお腹は膨らみますので、柔らかさのチェックは空腹時に行ってください。
以上が便秘のときに現れやすい症状となります。目安の一つにしてください。
お家でできるケア 綿棒による肛門刺激について
綿棒で肛門を刺激することによって腸の動きが活発になり、排便を促すことができます。便が直腸にたまることで排便中枢を刺激し便意が起こります。その直腸を刺激することで排便を促すものであり、人体の自然な反応です。綿棒による肛門刺激は癖になることはありませんので、便が出ていないと思ったときは1日1回、ミルクや離乳食の前など決まった時間に実施してみてはいかがでしょうか。
綿棒による肛門刺激の手順
①大人用綿棒にオリーブオイルをつける
②赤ちゃんの肛門に大人用綿棒の綿球の部分のみ挿入する
③「の」の字を書いて肛門を広げるようなイメージで綿棒を10回回す
④綿棒を抜いておむつをあてがう
小児用綿棒は先が細く、腸壁を傷つけてしまう可能性がありますので絶対に大人用綿棒を使用してください。
便秘にならないように
便秘にならないようにするためにはお家でのケアがとても重要になります。お子様は新陳代謝がよく、発汗により腸内の水分量が減って便が硬くなりやすいです。そのため便秘になることもありますので水分補給はしっかりしてあげてください。
また離乳期のお子様の便秘ですが、大人なら食物繊維をたくさんとってコントロールできますが、離乳の進んでいないお子様にとってはそれはとても難しいことです。そんな時は麦茶や白湯で水分をたくさん補給させてあげてください。もしそれでも改善しない場合は受診し、浣腸やお薬でコントロールしてあげるのが一番です。
どんな小さなことでも構いません。便秘について不安に思ったらスタッフにご相談ください。