こんにちは、事務の川尻と申します。
いつもこどもクリニックきじまのホームページやブログを見ていただきましてありがとうございます。
今回は、手洗いの重要性と手洗いにおける大切なポイントについてお話したいと思います。
私たちの手や指には、目に見えない微生物や細菌が“いつも”付着しています。外から侵入する菌の増殖を防いだり健康な肌を作り出したりする菌もあれば、病気やトラブルの原因になる菌もあります。体の冷えや偏った食生活、睡眠不足や運動不足といったことが原因で体の免疫力が低下している状態だと、感染を起こしたり病気になったりするリスクが高くなります。基本的に手には相当数の細菌やウイルスが付着しており、その手で物を触ることによってその「物」にも細菌やウイルスを付着させてしまいます。そうすると、そこからまた人の手を介して目や鼻、口から体内に入り感染が広がってしまうことになるのです。
そのため、接触感染の予防のためには身の回りの除菌も非常に重要になります。当院でもドアノブや待合の椅子、処置室のベッドなどの消毒(環境清拭)を定期的に行っております。皆様のご家庭や日頃利用されるような公共施設などにおいても同じ取り組みが行われていると思います。ですが、人々が触れるすべての物をその都度消毒することは難しいことであり、限界があります。そのため、やはり大切になってくるのは一人一人の感染防止の意識なのです。それぞれの手や指を清潔に保つことが、いろいろな病気を防ぐ重要な役割を果たします。
下の図は、手に付着した菌が手洗いによりどれだけ減少するのかを示したものです。正しく丁寧な手洗いを行うと、菌を100万分の1まで減少させることができるのです。
(参考文献)森功次他:感染症学雑誌.80:496-500(2006)
では最後に、手洗いにおける大切なポイントを紹介したいと思います。
① 石鹸を使って指先や指の間、手首など細かいところまでもみ洗う(約20秒間)
② 洗い残しがないよう流水でしっかりと流す
③ 清潔なタオルやハンカチを使って手を拭き、乾燥させる
④ こまめに手洗いを行う
また、出先などにおいて簡単に手洗いができない場合は、アルコール消毒液などを用いることも効果的とされています。
日々の小さな積み重ねで、新型コロナウイルスだけでなく、多くのウイルスや病原菌の感染を防ぐことができます。病気から自分を守るために、他人への感染を防ぐために、日ごろからこまめに正しい方法で手洗いをし、健康な生活を送っていただければ幸いです。